概要：白神山地の核心地域、緩衝地域およびその近隣の多くはペット同伴不可。秋田県八峰町の八森ぶなっこランド周辺の遊歩道は散策可能（ただしブナ度は低い）。十二湖周辺は同伴可能だが、抱っこ・スリング等での対応が必要。
白神山地は、秋田県北西部と青森県南西部にまたがる約13万haにも及ぶ広大な山地帯の総称です。ここには世界最大級の原生ブナ林があり、貴重な生態系が保たれているため、1993年に世界遺産（自然遺産）に登録されました。
ブナの森の自然を、愛犬同伴で散策しながら楽しみたいと思う方もいると思います。しかし、貴重な生態系を保つために、核心地域への入山は所定の手続きと十分な装備・経験が必要で、また入山の際にはペット同伴は禁止されています。とはいえ、愛犬同伴で比較的手軽に、ブナ原生林の雰囲気を少しでも感じられるような場所があるかどうか、関係機関に相談・確認し、2018年10月に秋田・青森を訪問してきました。今後白神方面に犬連れで行かれる方用にまとめておきますので、ご参照ください。なお情報は2018年10月現在にて、訪問の際には改めて確認をよろしくお願いいたします。
青森県側で、白神山地の自然環境を手軽に楽しむところとしては、暗門渓谷・マザーツリー・くろくまの滝・十二湖周辺・白神の森遊歩道などが挙げられます。ただしこれらのうち、暗門渓谷・マザーツリー・くろくまの滝は、西目屋村にある白神公社・アクアグリーンビレッジANMON等に確認したところ、同伴不可とのお返事でした。白神の森遊歩道は、webサイトに同伴不可との記載がありました。
十二湖については、深浦町観光協会等に確認したところ、同伴可能とのお返事でした。ただし十二湖のある深浦町役場のサイトでは「十二湖内ではペットの同伴はご遠慮いただいております」との記載がありましたので、役場に直接確認したところ、「ペット同伴は可能、ただし抱きあげまたはスリング等に入れて、歩かせないこと」という条件が提示されました。ですので、十二湖周辺は、愛犬同伴可能だが歩かせず抱っこ・スリング等での対応が必要と考えて行くのが良いかと思います。
十二湖の主な観光スポットとしては、青池があります。青池は名前の通り、森の中にある美しい青色がかった透明度の高い池で、時間帯によってその色が変わると言われています。青池に行くには、森の物産館キョロロ近くの有料駐車場に車を止めて、舗装された道を数分歩いていくことで到着可能です。また青池以外にも、十二湖にはその名の通り、多くの池・湖やブナ自然林があるため、白神の自然を満喫することが可能です。青池だけの見学なら30分程度、ブナ自然林等を抜けて軽く散策するなら1時間半、自然をたっぷり楽しみたいなら1日以上楽しめる場所です。食事については、上記のキョロロにて軽食が提供されており、外の席であればペット同伴で食べることが可能です。
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| 十二湖の中の青池 |
秋田県側で、白神山地の自然環境を手軽に楽しむところとしては、二ツ森・留山・岳岱及び田苗代湿原などがあげられます。そのうち、留山・二ツ森については、現地のガイドの方から同伴不可とのお返事がありました。また岳岱及び田苗代湿原については、世界遺産センターの方のお話だと同伴そのものは不可ではないが、そのあたりに生息する熊を興奮させてしまう可能性があるため、同伴は推奨しないとの話でした。
ぶなっこランドは、秋田白神県立自然公園内にある施設で、白神山地の西の玄関口の役割をしています。周囲には一周40分程度の遊歩道があり、そこには真瀬川の水の流れが作った奇岩や穴、淵や滝壺が随所にあり、「三十釜」と呼ばれる渓谷を構成しています。
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| 三十釜 |
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| 三十釜周辺の遊歩道 |
十二湖周辺、特に青池に関しては、今後規制がきつくなると犬同伴ができなくなる可能性があります。実際に青森県深浦町観光公式サイトには「他のお客様への配慮から犬同伴不可」との記載がされています。なので、今後行かれる方については、排泄・マーキング、リードを外しての行動、吠えを止めないなどの、これ以上の規制がされるような行動を慎むよう、引き続きよろしくお願いいたします。
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